7月13日、14日の2日間、弊社はケイデンス社様主催によるDA SHOW 2006(ケイデンス・デザイン・オートメーション・ショー)に参加し、技術セミナーの開催やブース展示で、弊社の新しい最先端のモデリング技術について紹介致しました。
ここでは、そこで発表したソリューションの概要をご紹介します。
■■全く新しいBINNING手法、ULTRABIN■■■■■■■■■■■■■
SPICEシミュレーションを広いデバイスサイズ範囲で高精度に行うために、BINNING手法が用いられています。
ただし、BINNINGを用いるとビン間でモデルパラメータ値にギャップが生じ、それがシミュレーションの収束性に大きな問題を与える場合があります。
モーデック社では、従来のBINNINGの概念を打ち破った全く新しいBINNING手法、”ULTRABIN”を開発しました。ULTRABINでは、サイズ、温度の依存をすべて非線形な関数で表しBINNINGを行うため、下記の特長を有し、広いデバイスサイズ範囲でより高精度なシミュレーションが可能になります。
《ULTRABINの特長》
- 各ビンで抽出・最適化したモデルパラメータの精度を損なわずにBINNING可能
- ビン間のモデルパラメータ値にギャップが出ない
- 拡散長・幅関連の最適化で、ビン間をまたいでも連続なため問題が起きない
- 低電流領域などを高確度にフィッティングするために、2次効果のパラメータをBINNING に使用しても 、ビン間のモデルパラメータ値にギャップを出さないようにできる
■■”MOSTAT”(モースタット)を用いた統計解析モデリング■■■■
モーデック社は、長年のデバイスモデリング、統計解析モデリングの研究開発、実務経験を生かして高精度でありながら小規模に行え、お客様の蓄えてきたプロセス管理データを有効に活用できる理論的な統計解析モデリング手法を研究開発いたしました。
さらに、他の様々な統計解析ツールを使用せず、この統計解析モデリング手法を1システムで実現できる、統計解析モデリングソフトウェア“MOSTAT”を開発いたしました。
《“MOSTAT” 統計解析モデリングソフトウェアの特長》
- バイポーラ、CMOS、TFT、化合物デバイスなど様々なデバイス・プロセスに対応
- ターゲティング機能により、Nominalデバイスの選定を理論的に半自動で実施
- コーナーターゲットの作成を理論的に半自動で実施
- モデルパラメータskewing機能により、視覚的にコーナーモデルが作成
- スキューイングに使用するモデルパラメータ候補の自動選択機能(開発中)
- 回路モジュールのばらつきモデル生成機能(開発中)により、ばらつきを含む回路モデル流通サービスーが自動生成可能
弊社のコンサルティングと“MOSTAT” 統計解析モデリングソフトウェアにより、高精度な統計解析モデリングが効果的に実施でき、回路の歩留まりを予測しDFMを実現する環境整備を効率よく確実に行うことができます。
より詳しくは、下記メールアドレスより「DA SHOW 2006セミナーテキスト」をご請求ください。